セカンダリピストンの意味
オーリンズのセカンダリピストンを例にあげ、何のためについているのかを解説します。
流体が穴を通過する時、速度が倍になると抵抗は二乗となるために、ダイアル調整で減衰を決めると、ある速度域ではピッタリでも大きな衝撃を受けるとオイルロック(注射器を強く押し出すと硬くて動かない、有名な実験を想像してください)が発生し、サスペンションがほぼ動かないという状態になり得るのです。
そこで、環状隙間(丸穴と針の先端の隙間)だけでなく積層弁(いわゆるシム)をのせたピストンを用意し、オイルロックが発生した際は、積層弁側にオイルを逃し適切な減衰を発生する様な仕組みが、セカンダリピストンの役割です。
道路で説明すると、幹線道路が渋滞を起こしたのでバイパスへ逃げるとスイスイ流れてるのに似ています(現実はバイパスもびっちり渋滞していますが)。
セカンダリピストンはしっかりしたサスペンションメーカーであれば、当然の装備です。車両メーカーに純正採用されるダンパーではここを簡便なチェックバルブとする場合もあります。
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