オーバーホールと改良

 ヤマハのRZ250R用らしきダンパーをオーバーホールしました。

 ヤマハに用いられるサスペンションは、多くの場合でフリーピストンを持っているのですが、ロッド先端とフリーピストンがほとんど(当社で作業した100%)で接触していました。

 これを改善する加工方法はあるのですが、極めて高価なため断念し、エマルジョン(オイル室、ガス室の別の無い)型に変更しています。これによりガス封入方法に安価な手立てが可能になり、いくつかの点で利益を享受できます。しかし、エマルジョンの根本問題である減衰力の不安定化も、実際問題発生します。

 ならば実践し確認するのが当社の方針なので、乗って試してみました。実用性の範囲では問題なく、テストは合格でした。これにより当社の同型ダンパーは上記の手法を用いて作業を行うことを決定しました。

 その他、12.5パイの一本サスにとっては細めなロッドを、14パイへと太くし剛性確保もいたします。細いロッドはオイルシールやブッシュ等の抵抗が少ないはずですが、それは負荷のかからない状態で動かした場合で、実際に横荷重のかかる場面では面圧が下がり抵抗が少なくなる事もあるので、単純比較はできません。

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