乗車位置と乗り心地

 散々語っているピッチングの問題についてです。

 人の乗る位置と、乗り心地はかなり密接にかかわります。それはバスに乗るとよく分かります。普段は車酔いを起こさないのに、バスに乗ると酔いを起こすことは度々あると思います。これは、前端と後端が更に症状を悪化させる要素を多く持ちます。それは、前輪と後輪の間にピッチングセンタ(回転軸)があり、それに近いほど上下動を感じないで済むため、乗り心地は良くなります。

 ホイールベースの外に座ると、てこの原理で揺れが減衰されずに増幅して、乗員へ伝わります。それが脳を大きく揺さぶりバス酔いを生むと考えます。

 通勤中や移動中に多くの車を眺め、ホイールベースと乗車位置を確認していますが、乗用車のほとんどは運転席をホイールベースの中心近く、やや前方辺りに置いています。トラックやバンは積載性を考えより前方へ座らせる必要があり、前輪の真上が多いようです。ふと眺めると、最近の軽自動車とキャラバンやハイエースのホイールベースが同じくらいに見えたので、確認してみました。

 当社のトランポは4代目キャラバンですが、ホイールベースは2415mmです。正直乗り心地は良くありません。車格で考えると短いホイールベースに、前輪真上の乗車位置が影響しています。

 妻の移動用にスズキ・パレットを買い、乗り心地を確認しましたが、とても乗り心地が良く快適でした。ホイールベースは軽自動車なのに、2400mmです。着座位置はホイールベース中心よりやや前方。

 こうなると色々な車のホイールベースが気になって調べてしまいます。トヨタ・センチュリー3025mm、マセラーティ・クアットロポルテ3064mm、FD型ホンダ・シビック2700mm、EG型2620mm、トヨタ・80スープラ2550mm、マツダ・3代目アテンザ2830mm、ポルシェ991型9112450mmなど、とても面白く感じます。の数値に乗車位置を確認すればより多くの事がわかります。(数値は全てウィキペディ)

 自身で乗っていたEGシビックの方が、80スープラよりも長いのは面白いところです。二輪車の考え方を基本に持つ私には、トレッドが気にならなかったのですが、ここにきて興味を持つようになりました。ロールについても左右の中心に座れば、かなり感覚は違うのかも知れません。そのうち後席で試してみます。

 

 201733164215.JPG