スズキVストローム1000XTのローダウン
リアのローダウンリンクを取付けたが、下げ幅が足りないということで当社に依頼をいただきました。
シート高で現状から70mm下げることになりました。それをどの様に達成するのか?
前後ショックともに単体で50mm下げます。そして空車、乗車後の沈下量を併せて70mmの下げ幅を達成しました。
ローダウンで気をつけなければならないのは、フロントフォークのストローク量です。もちろんバネ定数と油面も重要です。しかしながらフロントのストローク量は乗り心地に対し、かなり重要です。それは車両が一番最初に受ける衝撃はフロントタイア、その次にフォークだからです。そしてフロントで十分に吸収しなければ大きなショックが車体に起こるからです。
更には減速時、ブレーキをレバーを握っていれば大きく動いている上で、そこから路面の凹凸を拾うと減速Gに追加して動くわけで、そういった場面でガツンと衝撃が発生すれば物理的な底づきが発生していると理解できます。
それに反して、リアはジャンプの着地等がなければ、基本的には大きな変動がありません。かなり特殊な場面で、リアに大きな衝撃が加わる事もありますが、相対比でまだましです。
もちろん、ローダウンしないのが一番乗り心地、走安ともに良いわけですが、下げると決まっている以上は、下げ幅の中で最善を目指します。
当たり前ですが、これほど大きく下げる場合にはサイドスタンドも短くして対応します。今回はシート高を50mm下げたために、サイドスタンドも50mmショートで加工しました。
なれないとどの程度短くすればよいか検討がつかないため、ローダウンを始めた当初はかなり苦戦しましたが、数十件の施工経験を重ねた結果、おおよその値がつかめるようになりました。
今回の費用は税抜きで概ね16万円。ローダウンではなく街乗り快適仕様にするための改造案も発見しましたので、操舵性の向上を図りたい方も一報下さい。
2 Comments
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[…] 前回の記事ではVストロームのローダウンについて、概要を記しました。 […]
[…] ほかのローダウン作業でもブログに書き記しましたが、狙った下げ幅に対してショック長をそのまま短くしたのでは操舵性と乗り心地を大きく損ないます。 […]