ZX-12Rのフロントフォーク改良
90年代後半のKYBはフロントフォークのガイドブッシュの幅が狭いものが多く、長期間の仕様で大きな問題を起こしていました。その最たる例がハヤブサです。GSX-R1100もインナーチューブが酷く削れる車です。これもKYBのフォークです。初期型YZF-R1も41パイのフォークで幅が同様に狭く、TL1000も43パイながらやはり狭いのです。
12Rではそれほど大きな問題が起こりませんが、車重と出せる速度を考慮しもっと幅を持たせたいと思っていました。
品川にある桜井電機の桜井様の依頼でフォーク改造を行った際に、幅広ブッシュを入れる加工を試してみました。その時に考えた方法を今回も取り入れ、純正の8mmから15mmへと倍近くまで広くできました。もちろんアウターチューブを計測してその結果を他の車種と比較し、可能な範囲を導き出した結果が15mmです。
20mm幅も可能ですが、少々怖いので安全策をとり15mmで収めています。12mm幅も選択可能ですが、15mmなら大きく余裕も持たせられるので、12mmは選ぶメリットが少ないと考えています。
写真の品は市川市にあるJ'sファクトリー様の依頼で作業を進めました。再メッキ、ブラケットの脱着、シムの清掃、ブッシュ拡大加工などで13万円近く掛かりました。
一般では交換不可能な上下2種のガイドブッシュは、当社では交換可能品です。インナーチューブ再メッキを行った場合は交換が推奨なので、問い合わせください。