ACサンクチュアリ様のオリジナルフレーム、筑波へ
今日はACサンクチュアリ様のオリジナルフレームを走らせる、第2回目の走行でした。
前回の走行は色々とトラブルが起こり、ほとんど走行が出来なかったそうで、今回が実質的な慣らし走行となりました。
走行をコース脇で確認しました。ライダーは国際ライセンスを持ち、海外レースにも参加経験のある方だけあって、無駄のない洗練された走りをしていました。足回りのセットはエンジン関連がまとまった後に行うものだと國川さんも仰っていましたが、粗取りだけでも終わらせておきたいと考え、なるべく進めておきました。
これまで56レーシングで培ってきた方法論を伝え、ライダーの國川さんも了承くださり、というよりもご自身も同様の進め方でセットを詰めるという事でしたので、簡単に話がまとまりました。
1本目の走行で発見した課題をライダーと確認し、私はチーフメカの鈴木さんと簡単な打ち合わせを行い、方向性と変更するならAとB。のような具合で、自分では触らずにチーフメカの方が主導して変更を行うようにしました。
その変更により、動きが安定するようになり良い動きをしている様でした。また新たに発見した問題も伝え、ライダーに還元し、ライダーからも新たな言葉を貰い、その循環を繰り返します。
具体的には、リアのイニシャルを抜き動きが出てコーナー進入が穏やかになったのですが、ブレーキを握りこみながら倒し込む1コーナーの入りが窮屈そうだったので、そこを本人に確認したところエンジン関連の問題で倒し込みが難しいとの事でした。
他の部分でも観察した結果を話し、3本目の走行ではフロントの変更を進めました。イニシャル、伸び、圧全ての調整部分を柔らかくする方向に改め、もっと動きを感じられるようにする狙いがあります。
果たして、思った程は動きが大きくは成らなかったが、最重要視していたアクセルを開けた際のフロントフォークの伸びは少し出てきたそうです。
これを基に、次回はイニシャルを強め、圧の減衰は弱め、伸び減衰はそのまま走る提案をしました。これでもっと動き感が出ると仮定しています。
本日の3本を無事に終え、食事を皆さんと摂り色々な話をさせてもらえました。國川さんはフレームが硬そうだと言い、サスを動かす方向に調整してもその印象は変わらなかったそうです。タイムアップしたら変わるとは思うが、第一印象は大抵の場合そのまま変わらないので、多分硬いのではないか?と教えてくれました。
このフレームの硬さは縦剛性、横剛性共にだそうです。この剛性感をどこで感じているのか?との質問にも丁寧に答えて頂き、私も新たな知見を得られました。
初めてのライダーと仕事をするのは、緊張感もありますがこれまでに無かった経験を得られため、今後もこの様な新しい挑戦を続けて行こうと思いました。