新型KATANAのサス改造
前後ショックの仕様変更
新型のカタナ、前後ショックの改造を終え、無事に納車しました。
基本特性
GSX-Sが基本となる刀(GSX-S1000S)はもっと小柄な車格かと考えていましたら、足付きやハンドルがかなり大柄な車体に仕上げられていました。
私は旧型に関して、18インチホイールへ改造した車両しか乗った事がありません。完全な純正の乗り味は知りませんが、その18インチカタナと共通したどっしり感を、新型にも感じました。具体的にはフロントが重たい動きで常に路面に近く低い位置に常にあり、反してリアは高く軽やかに動きます。
純正状態の旧型カタナはどの様な乗り味だったのでしょうか?興味が湧いてきました。
仕様変更後
フロントのバネは硬くし、リアスプリングはほぼ純正のままの値です。
フロントフォークはトップアウトスプリングと呼ばれる、小さなバネの硬さが良くない(と言っても多くみられる値です)と感じます。主たるバネもイニシャルが不足しており、この結果はフロント周りの反発力不足を招きます。
直線から減速にかけてフロントがドカンと大きく素早く動き、リアは硬く高いために浮きやすい。そこから倒し込むのはかなり恐怖心があり、フワッと柔らかくも力強くは倒し込めません。車体姿勢が落ち着きリアタイアの接地が戻ってきてから倒し込むことになります。
旋回から加速にかけては、低くて重いフロントは外へは飛び出さないのですが、内向性が低く内へ内へとは頭が入りません。頭(フロント周り)が旋回し辛いという事で「回頭性」が低と言い表す事もあります。
スプリングを私の考える適切な値とし、イニシャルも同じく程よい値に調整します。さらに車高を合わせ込みかなり楽しいバイクへと変貌しました。上記の様な乱れた姿勢から、ビシッと筋が通ります。減速で大きく前が沈みますが、リアは幾分か接地を残すので前のめりになりつつも不安なく倒し込みが行える。
アクセルを開けながら曲がる場面では、フロントの内向性が高くインにインに入るので、アクセルを開けて行けるという訳です。
タイアの変更
私は他人がなんと言おうとも、理屈よりも実践を重視する実践主義者(プラグマティスト)なので、カタナにも経験則から6インチリムに180/55のタイアをお客様へ推奨しました。もちろん全ての状況と人に合う選択肢ではありませんが、今回はお客様に承認いただけたので、前後ともミシュランへ交換しました。
6インチリムに180、190、200の横幅、扁平も売っているだけ試してきました。それもすでに7〜8年前の話なので私の経験が全てではありませんが、街乗りを楽しく軽快に走るには180程度に留めるのが良策だと考えます。
5.5インチリムに160を試した事もありますが、ここまですると良し悪しがかなりハッキリするし、好みでは片付けられない危険な面も少々ではあるが顔を覗かせます。しかし私は160がとても好感触で自分のBT1100にはその寸法を選択しています。
一般の方は170/60が現実的な最小幅になると思います。
動画でもこのカタナの話をしますので、よろしければそちらもご覧ください。
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[…] その際のSTD状態での試乗した感想と、改造後の変化は動画とブログでも話していますので興味がある方はどうぞ御覧ください。 […]