MT-10の電制オーリンズフロントフォーク
同じ走行会で走った方から問い合わせがあり、ヤマハのMT-10オーリンズ純正電制フォークのO/Hを行いました。
今回は少し手の込んだO/Hを依頼いただきましたので、分解した写真もご覧頂きます。
基本構造はNIXのオーリンズと同じです。電子制御とはいえ、ピストンとシムと油で減衰を発生させる点は、アナログ式と違いはありません。
スプリング定数を測定しましたが1Kgf/mm丁度でした。当社の測定器は厳密ではなく代表値程度しか調べられないので、多分10Nm(1.02Kgf/mm)だと思います。
油面は実測値で125mmでしたが、以前に依頼いただいた個体は130mmもありましたので、新車出荷時はそれほど厳密な油面管理がなされていないのかもしれません。
サーキットも走られている方なので、オイルの汚れはやや多くかなり黒ずんでいました。オーリンズの指定オイルに交換して組み上げています。
シール関係とオイルの交換で意外なほどにショックの動きは変化します。もちろん良い方向に行きます。安い作業ではありませんが小まめに整備すればとても楽しい車両を維持できますので、O/H未体験のかたは一度依頼いただければと思います。