二種類のNSR250リアダンパー

 NSR250にはSTDとSE,SPのような調整機構を持つダンパーの2種類があります。MC18,21,28共に同様の形態ですが、MC16だけは左記のダンパーとは違う仕組みを取り入れています。ですがオーバーホールは問題なく可能です。

 今回は同時に二種類の依頼があったので、参考に写真を載せてみます。STDはリザーブタンクを持たないので、ガスを入れるための注入口を造らなければいけません。この加工無しでオーバーホールも可能ですが、抜けたガスを足せないので推奨していません。

 他方のSE,SPはリザーブタンクを持ち、減衰調整も伸び、圧共に備えています。こちらもガス注入が特殊なので、オーバーホール店の特色が表れます。当社は純正の外観を壊さないように、1mmの穴を開けるだけで終わらせています。

 今回は2本ともロッドに痛みがあったため、当社のリアロッドSGSA14へ交換しました。このロッドは製作加工まで含めすべて日本国内の生産なので、高品質、高精度を実現しています。

 エア抜きに関しても両ダンパー共にバキュームポンプを使い、内部を真空状態に近づけてエア抜きを行うので、手作業よりも作業精度を高めています。

 

20161130195845.JPG20161130195912.JPG20161130201534.JPG20161130201641.JPG