ロッド径の考察
ダンパーのロッドに掛かる力は色々ありますが、最近はガス反力を考えてみました。
ロッドに掛かるガスの力は、加圧した圧力×ロッドの面積です。つまり太いロッドは大きな圧力を受け、小さいロッドはその逆なので、細ければ細いほどダンパーの作動量だけの純粋な減衰を生み出します。その究極がコンスタントボリューム(スルーロッド)です。
ですが、上記の構造はFFXやTTxでは可能ですが、旧来のダンパーでスルーロッドを使った場合、オイルがリザーブタンクに流れないので、圧ダンパーの調整が行えません(ロッドがシリンダーへ侵入した体積分だけ、リザーブタンクへオイルが流れ、その流れを遮るのが圧ダン調整だからです)。
細いロッドは作動抵抗も小さく、反力も小さいのでなるべく細くしたいが、応力もあるので曲がりや折れを考え12~16パイあたりに落ち着いていると考えています。FFX、TTxそれにロッド内に調整棒を通さない物は、剛性を確保しやすいので細くでき、実際そうなっています。
今後、自社製ダンパーの製造を考えていますが、その際はこの内容も踏まえロッド径を選択するつもりです。