クアンタムを手がける

 先週の話になりますが、ミニバイクで走る「かわいちゃんR」要するに河合さんのクアンタムをオーバーホール致しました。

 当社がクアンタムをオーバーホールする理由の一つに、その作業を行う選択肢の受け皿が少なくお客様が困っているため、最低限の事はして差し上げたいとの思いから、当社の作業、加工に納得して頂いた方の依頼を受けております。

 写真のダンパーはレース専用なので、高品質なエア抜きを簡単に行えるよう、ステンレスの六角棒を削りバンジョーボルトを自作してみました。

 クアンタムの抱える問題点を列挙しますので、確認ください。
 1 アルミシリンダーのアルマイトが剥がれると、加速的に磨耗が進む上にオイルの汚れがかなり酷くなる。
 2 交換用のシリンダーが無いので再アルマイトなどで誤魔化すと、シリンダーの寸法が大きくなり減衰が弱まってしまう。
 3 インチとミリの寸法が混在し、部品製作が面倒。
 4 インチ寸法のロッドを仕様する場合、ガイドブッシュの交換部品が無いために交換できない、または代替え品を製作するため高価になってしまう。
 5 機械でエア抜きを行う前提となっていないので、設計値の品質を具現化しずらい。
 6 リザーブタンクはフリーピストンとブラダの二種がある。フリーピストン型はOリングのみでピストンバンドが無いので、シリンダー内壁と擦れ合い磨耗が早い。

 上記の点が大まかな課題となっています。これらを完全に払拭した見た目クアンタムで内部はセイクレッドグランド製、のような品を作ってみたいと思いますが、価格が新品と変わらずモノサスで15万円以上となりそうです。
 しかし一度作ればその後のメンテナンスは、部品を日本製で賄えるようになりかなり面白い仕様が作れる筈です。冒険をしてみたい方は是非相談ください。

 NSR用は現在考えられる限りで、オーリンズのTTxが最良の構造だと思いますが、乗り味の面で昔ながらのモノチューブタイプを好まれる方もいらっしゃるようで、絶対的な正解は未だ出ていないようです。
 いくつかの部品をFGに頼り半自作のNSR50用ダンパーも作ってみたいと夢想しています。希望される方がいればダンパー長、ホース長、スプリングレートなど全てを一品で作り込むオーダーメイド品も製作可能です。価格は恐らく30万円近いと思いますが、かなり凄い仕様ができると思いますので、たの車種などを題材にして地道に開発を続けて行きます。

 

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