ベンツのビルシュタインが完成

 MercedesBenzの190Eevolution2のダンパーをオーバーホールしました。

 ビルシュタインのダンパーでしたが、作業に際して色々と制約は多くありました。リアはモノチューブ、フロントはツインチューブです。特に問題はフロントです。
 カシメを外すにも溶接部品が大きく張り出し、旋盤でのチャッキングは不可能です。そこで特殊工具を作りカシメを持ち上げ、部品を引っこ抜きました。非常に薄い部品でできたオイルシールをどの様に交換するのかは、大きな課題となります。しかし、昨年オーバーホールしたポルシェ911のビルシュタインも同様の構造であったため、似た手法を用いながら更に洗練するができました。

 今回の様にオイルシールを交換するだけの内容でしたら、ダンパー単体で一台分おおよそ30万円となります。フロントを改造し再カシメではなく何度でもシール交換を行える様に改造した場合は50万円はかかりそうです。
 非常に高価にはなりますが、現在の中古相場を考えれば十分に価値のなる内容だと思います。更に作動性の向上を図り各部のチューニングを進めれば、大幅に動きが良くなりそうです。特にリアのモノチューブはピストンリングが実質無いと言える形をしています。これにすべりの良いピストンリングを取り付け、シムを組み直し現代のタイアや道路事情に合わせ込めば、とても楽しい車に仕上がりそうです。

 最近は純正のダンパーを見ると「ここを変更すれば、もっと良くなる」とか、「設定変更で楽しい車になる」など、楽しい車に仕上げる事ばかり考えていますし、その考える行為が楽しいのです。自分のバイク、車もまだまだ変更の余地を多く残しています。時間をかけながら、客様と同様に自分の車両を楽しいお気に入りの一台へと進化させてゆきたいと思います。

 

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