マルゾッキのオーバーホールは仕様について(一部技術説明)。

 最近はマルゾッキ、KONI、車両メーカー純正リアショックの依頼を数多く頂いています。

 その中で、変わり種のマルゾッキを説明します。

 基本的にマルゾッキはツインチューブと呼ばれる外(見えている)シリンダーとインナシリンダ(内部で見えない)部品に分かれています。

インナシリンダとロッド。

 この構造が一般的なマルゾッキなのですが、稀にモノチューブと呼ばれる仕様のリアショックもあります。

モノチューブのマルゾッキ。ピストンの大きさが明らかに違う。

 このリアショックはオイルシールがどうにも入手出来ません。そのため、当社ではオイルシールがハマるホルダを自社制作して対応しています。

 その寸法はかなり厳しく、5/100mm程度の範囲内にまとめる必要があるため、安易に造るのは危険です。特にガイドブッシュは高い寸法精度が求められます。

 数年前に旋盤作業に集中して腕を磨いたおかげで、リアショックに使う程度の公差は出せるようになっています。

自社製造のシールヘッド。

 部品を造るために別途費用がかかりますが、一度作れば再利用できますので、初回のみの出費ですみます。一度作れば永続的に再使用できますから、費用対効果の高い部品だとも言えます。

 MarzocchiやKONIなどの古いショックで困っている方は一報いただければ対応出来ますので、連絡下さい。

 ロッドを再メッキ、その他の部品交換や作り替えを含めて12万円程でした。

 

 

 

 

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