トライアンフ・デイトナ675の前後ショック

 前後ショックのO/Hと試乗してのセッティングを依頼いただきました。

 この内容はまた動画にもまとめようと考えていますが、一先ずブログで概要を書き記します。

フロントフォークのコンプレッションダイアル部分。
こちらは同リア。

 前後共にKYBのショックです。2007年頃のGSX-R1000と同様に圧減衰が高速・低速の二通り調整が可能であり、内部の仕組みも同じです。

 最新型は知りませんが、この頃のトライアンフはリアショックのバネが特に硬く、体重が80~90Kgでも硬いと感じるでしょう。

 フロントは1.05Kgf/mmのバネで油面が80mm近辺とかなりがっちりしています。

 予算に余裕があれば前後ともスプリング交換を推奨します。これだけでかなり普通の車両に近づき、とても面白いバイクになります。

インナーチューブの研磨風景。
リアショックは可能な限り分解を行いました。

 車両からの脱着は極めて簡単ですが、フロントフォークを外すためにステム下にスタンドをいれ際に、ステアリングダンパーとの兼ね合いで、駒を新たに作りました。

ステンレスで作った駒。力がかかるので材料を吟味して焼入れが必要です。
フォークシール等。

 フロントフォークのスライドメタルはアウター側に二種とも圧入する「固定嵌合」です。そのため通常の交換部品は上の写真にあるオイルシールとダストシールが一般的です。今回の依頼内容は基本となる作業だけでしたので、スライドメタルはそのまま再利用しました。

 本来は前後ショックのバネを交換したかったのですが、予算が厳しいと言うことで、純正バネのままでより扱い易い車両にするため、フロントフォークは油面を大幅に下げ、リアにも少し手を入れました。

 車両への組付けも終えたので明日には試乗の予定です。

 

 

Share your thoughts