CB650Rの改造フロントフォークを取り付け

 最近話題にしていたCB650Rの改造したフロントフォークを車体に取り付けました。

 冒頭に金額を伝えておくと、今回の改造は20万円程でした。

伸び、圧、イニシャルのフルアジャスタブル。

 内部の改造だけなので、取り付けに際しては特段の問題もなく無事に作業を終えました。やや話題はそれますが、分解は15分程度であっという間なのですが、組み立ては各部のグリスアップとトルク管理を行いながら組み付けると、4倍の60分を要しました。

試乗の感想は次回のブロブと動画にまとめますので、今回は取り付けとレーシングスタンドから降ろして基本的な動きの確認までをまとめます。

取り付けの注意点
 ネイキッドなので特別難しい点はありませんが、注意した方が良いのはABSの取り回しです。どうということはないのですが、どこを通すのか?などは意外とわすれますし、その様な細かい点はサービスマニュアルを確認しないとのっていませんから、マニュアルなしで作業する場合は写真か手書きで記録しておくのが吉です。

フロントスタンドも問題なく使用可能。

 フロントフェンダーもホイールをはめた後では取り付けできない車種も多いので、順序を間違えない様、今回は手順書を作成しました。

 マニュアルを持っていない場合は同一メーカーのマニュアルを参考にします。基本的なネジの寸法と長さが分かれば概ね問題ありません。ただし、ブレーキやサスペンション関連は硬い材質のボルトで大きめの値で締め付ける事例がほとんどなので、十分に注意が必要です。

取り付け後の確認
 ボルトやナットを締め付ける際はほとんどの場所でトルクレンチを用います。プラスティックなど締め付けトルクの値が極めて引く場合(当社所有のトルクレンチの最小メモリは5Nm≒0.5K)なので、それ以下の場合においていは現状は手締めです。

減速装置にかかわる部分は、入念な締め忘れ確認を行いましょう。

 一連の流れで組み付けてゆくと、閉め忘れが発生する場合もあります。それを排除するには2〜3重の確認が必要です。

 私は締め付けたその場で声出し確認を行います。そして全ての部品を組み終え、スタンドから降ろしてもう一度確認し、納車前にブレーキとアクスルシャフトのピンチボルトなど極めて重要な部分は再度締め付けの忘れがないかを調べます。
ネイキッドの様に露出部分が多い場合は手間も少ないので、ほとんど全ての箇所で再確認を行います。

 フルカウルで手が入らない様な車種は、カウルを取り付ける前にしつこいほど確認を済ませておきます。

レーシングスタンドから降ろす
 降ろしたら1Gによる締め付けが必要な箇所の作業を行い、前後ブレーキの効力を確認して、走り出しても問題がないのかの最終確認を済ませます。

高額な依頼なので、ストロークセンサーをおまけで付けました。

 そして前後ショックを動かし各部の干渉がないのか、異音はならないか、等の最終確認を行い完成です。

試乗

右フロントフォークは伸び減衰とイニシャルが調整可能。

 ここまで済ませたら空気圧を確認してから試乗を始めます。しかし走り出す前でもサスセットは大まかにわかるので、あまりにセットが外れていると感じたなら、調整を行います。

左は圧減衰とイニシャル調整が可能。

 次回はCB650Rの試乗によるサスペンションセッティングの手順を解説します。

Share your thoughts