500SSのフロントフォーク改造

 ブログをご覧になったお客様が、カワサキ500SSのフロントフォークオーバーホールと、スライドメタルの追加加工を依頼下さいました。

 Z1くらいまではフロントフォークにスライドメタル(インナーチューブ側)とガイドブッシュ(アウターチューブ側)のベアリングが入っていません。クリアランスはかなり大きくガタガタです。力のかからない状態ではそのガタガタのクリアランスのお陰で、驚く程スパッと動きます。ですが、力が掛ると、金属同士がこすれ合うために、動き出しが滑らかでなく、「グ~」と耐えた後に「スパッ」と動きます。

 ベアリングを入れると、常時摩擦力が発生するため、無負荷状態だとしっとりとした作動感です。ここから力を加えていっても、動き出しはあまり変化せず、滑らかに感じます。ベアリングの効能はこの作動性の高さと、摩耗などの劣化に対する耐性が大幅に上がる点にあります。特にアウターチューブはアルミで、削れるとオイルが真っ黒になり、性能低下は確実です。ベアリングを入れ、摩耗性を上げ性能も部品の寿命も引き延ばすことが出来ます。

 オーバーホール、カワサキ部品代など含め12万円強でした。これにお客様から支給された新品インナーチューブ代が別途かかっています。

 

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