GPZ900R用完成
ニンジャ用フロントフォークの改造、カートリッジ化「SGCFkit 4P」が完成し、試乗と納車を致しました。このキットはCB1300SFのカートリッジ部品を流用し製作していますから(当然そのままでは寸法が全く違うので、早合点して購入なさらない様、気をつけてください)、耐久性が高いのが良い点です。巷間では純正のカートリッジは良くないという評判が流布していますが、使い方を間違わなければ、十分な性能を発揮します。更に上の性能を求める方には、FGのカートリッジピストンキットと、トップアウトスプリングの追加を提案しています。
今回はノーマルフレームに合わせ、かため過ぎない仕様とし、実際の走りも楽しく、基本性能を上げ更に調整を可能とした事で、面白さは倍増しました。
圧減衰を掛け過ぎると、80年代前半の設計によるフレームにはあわないと判断し、スっと入るフロントにしました。調整を最強にしてもスッと入りますが、若干きついと感じる範囲です。
私自身の表現では、丁度よいフロントの入り方は「ムニャッ」という感じです。「ブニャ」では少し硬い印象で「フニャ」は柔すぎます。ロードでもオフでも人が丁度良いと感じる動き方は、同じなのではないかと考察します。状況によりいつも一定の感触を得られれば、安心して倒しこみやブレーキをかけられ、それを実現する為にオフロードでは長大なストロークを必要とし、ロードではその逆になるのかと結論付けました。
異論、反論はあると思いますが、皆さんが丁度良く、心地良いと感じる動き方を探れば、ご自身の車両も楽しいバイクになると思います。
最近、サスの動きを「硬い柔らかい」よりも、「軽い重い」と表現した方が、セッティングを誤り難いのではないかと考えるようになりました。