窒素ガスを入れる工具
最近のダンパーには、殆どの場合窒素ガスが入っています。
リアサスペンションに限らず、フロントフォークも加圧型(プレッシャライズド)が多くなってきましたので、メーカーによりガスの封入方式はさまざまです。オーバーホール時には必ず必要になりますので、それに対応するべく多くの工具を製作してきました。特にサスペンションは小さな部品ですし、その中にあるガス室は100cc前後しかありません。ですから、タイアのようにバルブを離す際の「プシュッ」の音だけでも、設定値から大きく変化してしまいます。
オーリンズやキングは買いましたが、それ以外の工具は全て自作です。手持ちの道具を利用して、それを使いながら新たな治具を製作していくと、どんどん不思議な形の物が増えていきます。きっと他のサスペンション屋や異業種も同様だと思います。
サスペンションに窒素ガスを入れる理由を考えた結果は、「酸化を防ぐ」です。別段、酸素や大気でも普通の動作をします。酸化は人間なら老化、鉄なら錆、です。だからオイルを酸から遠ざける意味で、窒素ガスが安価で適当なのではないでしょうか。