シム組の要素、美意識
ある評論家が話した内容が非常に腑に落ちました。
フランス革命の省察で有名なイギリス(アイルランド)のエドマンド・バークが語った言葉に「政治は理屈を超えている」とあるそうです。ドイツの「鉄の宰相」として有名なビスマルクは「政治はアート」と語ったそうです。両者とも尊敬する政治家です。
理屈、理論、データは出来るだけ行ったうえで、政治はその上で決断するという意味でしょうが、これは私がダンパー内部、乗り味のパッケージを創る時に考えている内容に合致します。要求性能を満たすのは当たり前。その上で視覚的にも美しいシムの並びを求めています。車体姿勢、転じて乗り味にもそれを求めます。つまり美意識をもってシム組と車両パッケージを創りたいのです。
経験を積むと、シムの組み方から動きを想像できます。ピストンの形を見ても、想像できます。その想像した乗り味と、実際の乗り味を結び付け、脳内で定量化する行為を数多く繰り返し、更に美しい乗り味を作り込みたいと思っています。