ブレーキパッド、マスターシリンダーストッパー
スイフトスポーツのブレーキを改良しています。
ブレーキの絶対効力はタイアのグリップに依存します。しかし、効き方はブレーキシステムに依ります。今回はバイクでも私の好みであるプロジェクトミューを選びました。フロントには少し効きが強くなるグレードを選択し、リアはそれよりもう一段効きの強い物を選びました。先だってビルシュタインを取り付け、リアタイアの負担を増やしダンパーの設定も変更してあるので、ブレーキを強く効かせてもリアが横に出るようなことは有りません。
旋回の初期ではリアに荷重を残しFRかのような糸を引く、後ろから引っ張られるような安定感を演出し、アクセル開の場面ではスムーズにフロントへ荷重を移しフロントタイアのグリップを増すようにして、FFの駆動を伝えます。リア下がりの姿勢なので、フロント荷重をどのように出し入れするかが、セッティングの肝になります。
根本にあるのは、バイクに乗った時の感触をどのように四輪車で感じてもらえるか、という点にフォーカスしたセットアップを心掛けています。バイク乗りは「車は転ばないから怖くない」と言いますが、誤ったセッティングは転ばないが壁にぶつかったり止まらなかったりと、問題を引き起こします。適正なセット、バイクで言うなら転ばないような車両造りは四輪においても重要だと認識します。
ブレーキの改善で依頼を受けましたが、ダンパーの気になる部分も分解してシム組を変更してみました。ついでにガス圧も耐久性を増す方向にしてみました。先ほど軽く乗りましたが、とても良くなった部分と、少し悪くなった個所があり合計得点は上がりました。本日夜に綿密な試乗を行うので、詳細は明日のブログに書き記します。