四輪の純正ストラットをO/H
Maserati 222SR(正式な発音はマゼラーティ)の前後ショックをオーバーホールしています。
フロントはイタリアのショックメーカーです。設立が1991年の会社ですが、母体はもっと古いのかもしれません。ダンパーにある刻印を見る限り、純正採用のようですが詳細は不明です。
分解して内部を見ると、ザックスと似通っていはいますが、細部に違いがあります。
かなり乗り味が酷くそれを改善するための依頼でした。一番大きな原因は、フロントダンパーの片側で内部部品の破損が起こり、その割れた部品が通路につまり過剰な減衰を生み出していました。ダンパー単体でロッドを押すのは人力ではかなり難しいほどです。
もう片方のフロントは一般的な動きをしており、問題はなさそうです。ただ、乗り心地の向上とハンドリングを変更するために、少々仕様変更を行うつもりです。
対するリアはお客様が乗り心地の改善を求め、以前にビルシュタインを購入し、ほとんど使っていないので再利用しますが、O/Hではない仕様変更のみの作業で取り付けるつもりです。なぜあまり乗っていなかったのかは、純正以上に硬いので使う気にならなかったそうです。
純正ストラットなどのカシメ型は作業が難しい面もありますが、色々な工夫でどうに作業可能です。旧車の純正ダンパーそのままの乗り味を保ちたい場合、価格は高くなりますが、消耗品の交換を何度でも行えるような加工も提案できますので、興味ある方は連絡ください。
これまでにもビルシュタイン、KWにザックスなどドイツ系のショックは割合作業をしてきました。二輪ではボーゲの経験もあり普通では手が出せないダンパーも当社ではオーバーホールが可能です。