BMW G310のローダウン、シート高で40mm

 BMWのG310のローダウンが完成しました。

 昨日も同じ題材でブログを書きましたが、今回は試乗を行いその感想を主題に進めます。動画も造りましたので、気になる方は御覧ください。

 実際の下げ幅
 リアのバネとイニシャルを下げ幅を重視して選択したので、身長165cmの私でも両足のかかとが軽く浮く程度です。

一般男性には十分な下げ幅です。

 フロントフォークの動き
 30mm短くして、突き出しで10mmを確保し都合40mmを機械的に確保しています。

突き出しを10mm増やしています。

 バネも交換しているのですが、その前に純正のバネ定数を紹介すると単一定数(シングルレート)の0.35Kfg/mmとかなり柔らかい値でした。

 そこで倍以上の硬さを持つバネを用意して初期荷重、ストローク量を吟味して組み込みました。

オーリンズのバネを採用。

 油面も大幅に下げていますが、それはイニシャル量×ストローク量=最大反力がかなり大きな数字になるために、純正設定のままではボトム付近の動きが急激に固まると予想出来たからです。そこで60mm下げましたが、この感触については最後に記します。

かなり良くなりました。

 リアの感触
 バネは純正よりもほんの少し柔らかく、イニシャル量はかなり抜いています。そこで調整により好みの動きを作り出せたので、前後の動きを合わせることが出来ました。

オーリンズのバネは120Nmを採用。

 リアはバネのセット長(イニシャル、またはプリロード)のみ変更可能でその他は何も変更出来ません。しかしそれだけしか変更出来なくても、ベースの減衰設定がそれなりにまとまりが良く、純正設定のままバネを仕上げれば車両全体で意外に質感の高い車両が作り出せます。

 試乗での感想
 何よりもフロントフォークの動きが素晴らしいと感じました。造った自分が言うのもおこがましいのですが、初期の動き出しから奥の粘り具合が正に狙い通りで、素晴らしい動きをみせます。

 リアの動きもバネの硬さ自体はほぼ純正値なのですが、イニシャル量を大幅に減じたお陰で十分な動きをするし、大きな調整幅を持つ純正リアショックでもシッカリと狙い所へ落とし込めるのは秀逸です。

 乗った感想はブレーキを柔らかく握っても強く握っても直線的(リニア)な反応をみせ、とても扱いやすいし、ガツンと握ってワザと底づきするように誘導しても簡単にはストロークを使いきれません。

 いつもの試乗路になる旋回途中の大きな突起(マンホールの出っ張り)にも柔軟に対応し、悪路走破性も高い水準です。

 リアの動きの大きなのはやや気になりますが、一般のライダーであればこれ位がむしろ動きがわかりやすくて良いかも知れません。もう少し下げ幅を増やし足着きを向上させるなら、むしろロードバイクのように足回りを設定するとシャープな操舵性になり、それはそれで楽しくなります。過去に一度、そういったセッティングも造りましたが、私自身はとても好みでした。

 ただ、これはオフロード的な面白さが半減するため、好みが顕著に分かれますから今回のような動きの大きいセットのほうが大勢の方に受け入れられると予想します。

大きくゆったり動くので、車両の動きを把握しやすいのが利点です。

 サイドスタンド
 S1000XRも同様ですが、サイドスタンド時の車両の傾斜が大きく取り回しが重いのが、やや億劫に感じます。そこでサイドスタンドは車体の下げ幅に対して、少し長めに設定することで車両を若干起こします。

サイドスタンドのショート加工には経験が重要になります。

 そうするとサイドスタンドから直立へ車両を起こすのが楽になり、披露低減に繋がります。

 今回は前後ショックの脱着、ショート加工、バネ代、サイドスタンドのカット、消費税を含め約16万円でした。

良いハンドリングを長く楽しめそうです。

 足着きを良くしつつ、乗り心地や操舵性も同時に向上させたい方は、一度相談して下さい。

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