Dトラッカー125のフロントフォークを改造

 名古屋のお客様から預かったDトラッカー125のフロントフォークを改造しました。

 左のフォークはスプリングのみで減衰は発生しません。右のフォークはスプリングがなく、減衰を発生させます。

 右フォークの減衰発生機構は低価格を種にしているため、簡素な作りです。これを中古品ですが高度な機構へと置換し、セッティングを行いました。純正の簡単なチェックバルブだけの仕組みから、積層弁を用いた現代のフロントフォークとしては一般的な仕組みにしましたが、この利点は狙ったストロークスピードで思い通りの減衰を発生させられる点にあります。
 仕様変更も用意で、弁の足し引き、厚み変更、外径の変更などにより多様な乗り味を作り出せます。純正状態はそのような微細な変更はできずオイル粘土に頼るしかない為に、あちらこ立てるとこちらが立たずといった印象の使い勝手が悪いのです。
 今回の構造変更は極めて有益でした。モタードらしくフロントの伸び減衰を強め、圧は足し過ぎないように留意し、上手に仕上げられたと感じます。

 リアショックはこれも中古のFGで仕立てますが、フルサイズボディー(価格を優先する場合φ36ですが、今回はφ46を採用)による大容量の恩恵を受け、余裕のある動きを作り出せそうです。

 試乗は明日の予定です。フロントは突き出ししか調整できませんが、大幅に向上した減衰特性と交換するリアショックでどこまで楽しめる車両にできるのか?明日は勝負の日になりそうです。