GSX-R1000/K1のリアショックFG
昔からの友人が小さな代理店を行っており、当社にO/H依頼を送ってくれます。
今回の依頼はK1のFGです。
FSM11と呼ばれるφ46シリンダーの油圧アジャスターを備えたモノショックで、ツインチューブが主流の現在では普通のリアショックですが、20年ほど前は最高峰の仕組みでした。FGはオイルシールとロッドが頑丈なのでオイル漏れが(イタリアの工場で組み間違えない限りは)少ない事が特徴に挙げられます。
それだけでなく、オイル漏れが起こりづらいオイルシールはただ硬いだけでなく、ロッドのストロークも滑らかな動きを実現するなんとも不思議な感覚です。現在はその謎を解き明かしたのですが、その助けとなってくれたのはメーカー勤務の友人でした。
話はそれましたが、FGの基本特性の良さは現在でもしっかり受け継がれています。今回はロッドの状態も良く研磨だけで再使用が可能となります。エア抜きの穴が開いておらず、旋盤で加工してバキュームポンプで簡単に作業が行えるようにしてあります。ダンパーの仕組み、精度、部品の質は前提条件として大切ですが、最終的にそれらを設計値の通りに動かすためにエア抜きが重要課題となります。
そのためにも前述の加工を行った次第です。
FGに限らずご自分のリアショックを精度高くO/Hを行いたい方は、ぜひ連絡下さい。
今回のO/H料金は送料税込で5万円弱でした。