ハンドルは、入れて抜く

 14年前から車のハンドル操作について考えていましたが、最近答えらしきものが見えてきました。

 ステアリングと向きを変える装置を指し、ハンドルは手に持つ部分を表すそうです。

 ハンドルを切る。または、ハンドルを回す。などの表現はどうもしっくりこないと感じていました。このところバイクや車に関わらず車両運動を考えているのですが、引っ越しを機に通勤の距離が延びたため、その途中にある切り返しポイントで車の動き方を観察しています。最初はマツダのプレマシー、次いでトヨタのノア、今はBMWの3です。

 切り返しはバイクでも車でも多くの要素があり、車両の動きを見るのには最適だと思います。ロールスピード、ロール軸の高さ、重量配分などです。そこでハンドルの切り方次第で車の動きは大きく変わります。そのうちハンドルを切る=サスを動かす、ではないかという着想を得ました。そうなってくるとハンドルを切る、回す、戻す、というよりも「ハンドルを入れる」すなわちハンドルを切りサスを「入れる」、「ハンドルを抜く」転じてハンドルを戻しサスへの負荷を「抜く」の方が自身の感覚に沿うと分かりました。

 バイクは最初からハンドルを切る、回すという(普通の人はしない、上級者はハンドルを自分で切ることがありますが)行為をしないので、そこから私自身の感覚が生まれたのかも知れません。

 車の操作に焦点を合わせると、バイクでも四輪でも結局は「荷重移動のための操作」になります。アクセルを開ける=後輪へ荷重を移す。ブレーキを掛ける=前輪へ荷重を移す。という事です。ハンドルを回す=左右輪どちらかに荷重を移す。

 言葉の違いだけですが、どの言葉を選ぶかで今後の考え方に大きく影響します。

 

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