ネジ切り加工も色々

 倒立フロントフォークのブラケット分解作業を行いました。

 古くなると鉄とアルミが一体となり、緩めるとアルミがねじ山に引き千切られ悲惨な状態になります。これは保存環境など影響を与える要素は様々なため、運次第ですんなり取れたり取れなかったりします。

 今回はは非常に硬く、分解したらばネジ部分にブラケットのアルミが残っておりました。それを綺麗にするにはネジ専用のヤスリや薄いヤスリを使い喰いついたアルミを削り取ってゆきます。しかし、これはとても時間がかかり非効率です。
 そこに旋盤のネジ切り機構を用いることで、圧倒的な短時間でネジを綺麗にできます。この手法の問題点と言えば、失敗するとネジ山を破損、下手をするとインナーチューブが使い物にならない可能性が大きい点です。

 数度の位置合わせにより、ちょうど良い部分にチップの先端を合わせて加工に入ります。最後の一山は切り上げなので慎重に作業を行います。これまでにもインナーチューブを切り、違う車種に流用した事はありますので、加工自体に緊張はありませんでした。が、機械の作業は慎重に行わなければ取り返しのつかない事になりやすいので、どこまでも慎重さを失わないように気を付けました。

 無事に作業を終え、余分なカスは取り除けました。一安心です。

 フロントフォークの多種多様な加工を行ってきましたので、何か問題を抱えている方は、連絡ください。

 

 2019827162856.JPG