ZX-10R FFX11完成です。
こんにちは。お久しぶりです。従業員の梅山です。
昨日組み上がっていた、2013年式ZX-10RのFFX11を車体取り付け後、セッティングを行いました。
これまでもお付き合いのあるお客様で、今回は是非セッティングを梅山に、という形でご依頼くださいました。
ダンパーやバネなど、基本設定は代表新保が担当し、私はセッティングを担当しました。
これまでにも、セッティング後の車両の評価や、キジマKISSレーシングチームでのセッティングサポート、自分のバイクのセッティングの経験はありました。
しかしそれは、遠隔操作のコントローラーと同じく、自分で一からということはほぼありませんでした。
今回は、大変貴重な機会をいただけましたので、こちらでまとめさせて頂きます。
減衰、バネの設定は、凡そは済んでおりました。何度かバネの値を吟味し実際に車体に取り付けては確認、交換して最終的な値を決めます。
そこから実走セッティングとなりますが、まずはどこを目指すか、どんな車体に仕上げたいのか明確にする必要があります。
お客様はサーキットメイン、たまにワインディングを気持ちよく走りたいというご希望でした。
当社ではセッティングの社内基準が設けられております。その入り口に到達するのは、これまでの経験でなんとかなりました。方向性は合っていたのですが、なんとも薄味です。
以前仕事ではなく、ZRX1200Rのセッティングを行いましたが、その際もその薄まった乗り味となり、最終的には手直しをしていただくことになりました。
今回は御指名をいただいているので、はっきりアドバイスをもらうことは出来ませんでしたが、煮詰まっていることを伝えました。
頭を使う前に手を動かせ、手を動かす前に頭を使え、その繰り返しだとの意見をいただき、しばらく乗ってみることとしました。
いつも回る道よりも長めのルートを周ります。
制限速度内で、決してスピードを出さずとも、基本を押さえられればセッティングはまとまります。丁寧に運転することを徹底し、問題の分解を進めます。
1時間ほどかけて、なんとか自分の中で納得できるセッティングを行いました。
そこから実際にお客様に乗って頂き、好みや至らない部分を提案してもらい、ディスカッションし、最終的な到着点が見つけます。体格の差や、技術的な部分もありますが、良いと思うセッティングはある程度収束した場所にあります。
どうしても今回変えたリアのFG FFXに重きを置いてしまい、この時点ではフロントの微調整が主となりましたが、納得していただける形まで仕上げられました。
明日代表からの最終チェックとなり、どんな評価が得られるのかが楽しみでもあり、恐怖でもあります。
お客様から、どうしても私が作ったセッティングに乗りたいとの言葉で実現した今回のセッティング企画ですが、最初はどうなってしまうのかと不安もありましたが、なんとか終着点を見つけられました。