ヘッドフォンは有線と無線のどちらが良いか?

自分でつけた題名ですが、この議論は無駄です。評価軸をどこに置くかで意見が大きく変わるからです。

約、半年がかりで辿り着いた自分が満足できる組み合わせが上の写真です。

そこで私自身がヘッドフォンを数種類試した経験と感想をもとに、「私」の最善を話します。現在オーディオに熱がはいっているため、一見サスペンションとは関係ない様な題材に思えるでしょうが、根底にある評価軸や分析の部分は大いに役立つと思いますので、興味のない方も一読いただければ幸いです。

兎に角ヘッドフォンを買ってみた
今年、BOSEのNC700というアクティブ・ノイズキャンセリングのヘッドフォンを購入しました。

少し前までBOSEは憧れでした。

購入した一番の理由ですが、私は耳鳴りが激しいためノイキャンで軽減できるのか?を試したかったからです。しかし、それは叶いませんでした。ただノイキャンの効果は体感できたのと、オーディオの面白さを少し感じる様になりました。

子供の頃からヘッドフォンやマスクをしていると耳が直ぐに痛くなるので、とても不愉快で長時間つけていられませんでしたが、このNC700は装着感が良く気にせずに長時間使い続けられます。

スマートで洒落た印象の見た目です。装着感とノイキャンに関してはとても気に入っておりました。

しかしボーズのドンシャリ気質な、わざとらしい低音の響きが鼻につくといいますか、安っぽさに我慢ができず1週間足らずで新ヘッドフォンを購入するに至ります。

ゼンハイザーのモメンタムワイアレス3
その次に購入したのはドイツの名門、ゼンハイザーのモメンタムワイアレス3です。

無骨な感じが格好良い。

これは流石に評価が高いだけあり、音質面で均整の取れた音作りでした。それでもノイズキャンセリングがあるヘッドフォンはややずっしりとした響き方をする傾向にあり、もっと高音質な製品はないのか?と日々、色々な製品を探していました。

音質だけでなく、接続性や使い勝手などかなり良い製品なのは間違いありません。

近日発売になるモメンタムワイアレス4を購入するべきなのかと逡巡したのですが、入手しやすい価格帯で評価の高い、同じくゼンハイザーのHD650を聴いてみることにしました。

HD650を入手
ロングセラーだけあり、どのレビューをみても高評価です。最初に驚いたのは開放型(厳密にはセミオープンという半開放型のようです)の音の広がりです。初めての経験でなんと心地よいのかと、嬉しくなりました。ヘッドフォンも奥が深い。と遅ればせながらこの時ようやく気付きました。

半開放型は音質面で一番作りが理にかなっているそうです。

中古で4万円程度でしたが、アマゾンで安価な4.4mmバランスケーブルを購入し聴いています。側圧(締め付ける圧着力)も適度で開放型なので蒸れづらいのも利点です。環境音に左右されますが、逆に何かあっても直ぐに気付くのは好ましくも思います。ノイズキャンセリング搭載で外音取り込みだと、やはり自然な音からかけ離れるため、音楽を楽しむには不向き(外音取り込みでという前提で)です。すくなくとも私の感性には合いません。その点、このHD650はかなり高水準です。

リケーブルを楽しめるのも良い。

同時期にHD599SEも購入しましたが、こちらの方が低音がやや多めに感じました。そのため楽しんで聴くならHD599SEでも良さそうです。価格もそれほど高額ではないため開放型の入り口としては推奨しやすい品です。

高音質を追い始めるとキリがなくなる
イアフォンで高音質を追求し始め、ヘッドフォンに戻ってきたのがつい最近ですが、その顛末は以前のDENONのAH-D7200に関する記事で紹介しています。

今音質を追求し始めるとどこで終わりにするのかの判断基準が難しい様に思います。普通は自分の金銭的余裕で限界を迎えるでしょう。私はイアフォンなら20万円以下。ヘッドフォンも20万円以下。DAP(プレイヤー)も同額に考えています。

私にとってD7200の音はとても心地よく、現時点の最高水準です。

やっと本題の有線か、無線か?

有線、無線、ノイキャンの有無を試した結果で自分自身が求めているのは1に音質、2に使い勝手、3にノイキャンだと理解できました。

同じ音質を求めるなら現段階では有線に勝る無線は無いようです。しかもノイキャン搭載となると音質は一段落ちるのではないか?というのが私の結論です。そのため、私は有線ヘッドフォンを選びました。

そして価格面でも有線ヘッドフォンが有利です。ワイアレスだと構造複雑になり部品点数が増えるため、音質に回せる資源が小さくなります。さらにワイアレス・ノイキャンヘッドフォンで10万円を超える製品は極めて稀です。5万円以上の製品ですらほとんど存在しません。つまり同価格帯なら有線が音質で勝るのに、5万円以上となると有線の独壇場となるため音質優先派の選択肢は一つに限られるのです。

DAP、ヘッドフォン、ケーブルを含め28万円とは、恐ろしい金額です。

まとめ
自分が求める事に優先順位を割り振り、明確にしてゆけば、答えには案外簡単にたどり着けます。ただし、そこに至るにはお金か、時間か、さらには努力も必要になるでしょうが、いずれにしても真面目に取り組むと一定の答えは導き出せるはずです。これはサスペンションにも当てはまり、乗り心地や操舵性、応答性やある一部分での車両の動きを求めるのか?など自分の満足度を高める要点を自覚し、それを実践することが大切になる。ということで今回の締めに致します。

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