なぜ高福祉国家の税金が高いのか
私はMMTが正しいと認識しています。その意味で税金とは一体何かを論じてみます。
高福祉国家(社会)において税金が高い理由は簡単です。税率が低ければ消費が拡大し、福祉に回る資本が足りなくなるからです。資本とは金ではありません。資本とは物やサービスを提供しうる能力の事です。
低い税率の場合、消費が盛んになれば物やサービスを提供する能力が一般の消費に使われ、福祉に回るべき物やサービスが足りなくなる。足りなくなれば価格が上がり、サービスの提供(高福祉)を実現できなくなる。だから消費性向を抑えるために高税率なのです。ならば、税率を上げている現状は高福祉が可能になっていますが、プラマリーバランスという名の世迷言で、税率をあげているにも関わらず、社会保障や福祉は削られる一方です。これは供給能力の飼い殺し。腐らせるだけです。
急にサスペンションの話題に飛びますが、ここから関係してきます。ある飽和点までは軽快性と安定性は共存可能ですが、その点を超えてくるとトレードオフの関係になってしまいます。高福祉国家も同様です。飽和点までは一般消費も福祉も両立します。しかしある分岐点からはトレードオフとなり、どちらかが増えれば、どちらかを削らなければなりません。
その飽和点を高めるには設備投資等で生産力を高めるしかありません。ダンパーにおいては容量を増やすか、新しい機構により効率化を達成するかです。それらを達成できればインフレ率の過度な上昇は起こり得ません。
現状はインフレ(つまりは供給不足)が起こるには、需要が低過ぎます。余りある容量(供給能力)を使わないでいるように思います。これは車両メーカーの純正ダンパーに似た状態です。どういうことかと言えば、容量を変えずとも各部の設定次第で飛躍的に向上する質感を、事情はあるでしょうがその大半を無駄にしています。誠に勿体無い。
社会現象も捉え方一つでサスペンションに通づると考え、日頃から神経を尖らせ情報を収集しています。