同業者への注意喚起

 何度オーバーホールしても一年前後で漏れると、お客様が困り果て、当社が懇意にしているお店に相談があり、その品物が入荷しました。

 ZZR用のオーリンズですが、分解して調べてみたところ、オイルシール(この場合はXリング)のホルダーに傷がありました。これはXリングを抜き取る際にピッキングツールで傷をつけたに違いありません。業界最長の保証期間を謳うお店の作業でしたが、残念ながら質の高い作業とは思えませんでした。ピロボール部分のウレタンシールも交換していませんでした。これはお客様が作業履歴を送って下さり、その作業時期と使う部品で大よその見当がつきます。

 このようにXリングを抜き取る際は、手順と工具、それに手法を間違うと簡単にオイル漏れが発生します。もしこのブログをご覧のオーバーホール業者の方がいらっしゃいましたら、注意ください。

 ちなみに当社も同様の失敗を犯した経験があるので、容易に問題点を発見できました。関連して、シリンダーの内径も測定しました。これはシリンダーが減るとピストンがガタつき、ロッドの首振りが大きくなりシールの保持機能に影響を与えるため、漏れやすくなるからです。

 

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