フォルナレスのオーバーホール
フランスのフォルナレスと呼ぶメーカーで、エアスプリングを持つダンパーをオーバーホール致しました。
なぜ金属コイルのバネを選ばず圧搾空気を用いるのかと言えば、一に重量の低減、二つにコスト低減、三つにスプリングレートの変更が容易である点だと思います。更には場所を取らない点も優位性があります。
しかし、本気で良い物を作ろうとすれば、空気室を多段式にし減衰の調整を付けたり、簡単には行きません。四輪の様に、コンプレッサーを備え付けられるならば能動的な制御も可能となり、色々と面白いのかも知れません。
フォルナレスの構造上の問題は、スライドメタルの距離が短くしかも固定勘合であり、応力が加わると少々動きが硬くなるところです。空気室の容量はボデーサイズと油面で決まり、次いで圧搾空気の圧力の高低でスプリングレートが決まります。そのバランスの難しさ(というより現実的に一つの空気室でバランスはとり切れないと考えています)を解決しなければ、より高位のバランスは得られないと思います。
来年には全体的な価格を考えており、フロントフォークの様に二~三種の中から選択可能にするつもりですが、現在のところはツインショックで定価¥36,000が基本工賃となっております。