サスペンションで語らう
先日お店へ納品したダンパーを取り付け、試乗を終えたお客様からメールが届きました。
四輪の仕事でしたが、動き出しの良さと自然に曲がってゆく感覚を、痛く喜んでくださいました。
当社は作業風景をデジタルカメラで撮影し、QRコードを読み取ることで写真を見られる様にしています。その写真をご覧になったお客様が詳細を知りたい、とメールに電話番号も記してあったので、電話にて解説いたしました。
私よりもだいぶ年齢が上の方でしたが、車というよりも作り込みの話で意気投合し長電話になってしまいました。しかしそこで驚いたのは、私が理想とするサスペンションの(ひいては車の)動きを実際にお客様が体感し口にした点です。
ハンドルを切り舵角を与えると極めてアナログ的な切り替えポイントのないロールが始まり、それと連動して車の向きも変わります。もちろんブレーキング時の踏ん張りや路面追従性なども考えますが、車の質感を大きく決定するのは、その微細な部分です。
大切にしている部分が運転するドライバーに伝わっていたのは、とてもうれしかったと同時に、なんだかサスペンション(車)を通して会話している様な、妙な感覚を得ました。初めての事でしたが非常に嬉しく感じます。