最大の難関、ロッド製作。

 リアダンパーのロッドを製作しています。今までも減衰調整の無いロッドは通常業務に取り入れ、製作してまいりましたが、いよいよ減衰調整のロッドも製造を開始し致します。

 リアロッドを製作する意味は、多種多様な寸法に素早く対応するのを主眼に、再メッキなどでロッドが弱くなるのを解消したいと、積年の思いがいよいよ形になりました。

 今回は試作の意味もあり、内製でした。最大の問題は150mm以上になる貫通孔を開けることです。硬い材料を用いているので、ドリルも材料に合わせ用意しました。これでかなり作業性が上がります。

 今後は自動機による、潤滑油の吹き出し口のついたドリル加工で量産化をはかり、価格と納期を市場価格に合わせていきます。単価を下げるのは重要な項目ですが、長寿命によりメンテナンスサイクルの長期化を図り、お客様の経済的な負担の低減と環境負荷の軽減や、中古車の仕上げオーバーホールで価格に転嫁される際の負担低減も意味します。

 サスペンションのオーバーホールやメンテナンスに興味を持つ方もいらっしゃいますが、大勢の方々は余計な事を考えずに、楽しく乗りたいと思っているのではないかと推察します。したがって、長寿命は低価格に勝ると判断し製作を進めて行きます。

 写真は手前が中古の純正ロッド、奥が製作ロッドです。

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