YZF-R6のフロントフォークを改造

 埼玉の販売店様の依頼で、ヤマハYZF-R6のフロントフォークを改造しました。

 リアサスにはFGの最高峰FFX31を当社で改造して付けてあります。フロントフォークのバネもFGにしてありますが、細かい動きを見直したいとの希望で、フロントフォークのシム組を変更しました。

 オイルロックピースを加工して有効ストロークを増やし、油面を整えてあります。

 R6のシム組はある課題を抱えています。伸びは普通なのですが、圧に2wyeアジャスターを採用しているため、制御の方法が私には納得できない仕組みです。お客様に話をして、低速の動きのみ調整可能な一般的な方法に改めました。こうする事で、フロントフォークをより緻密に動かせます。

 変更を終えた車体に乗り出した刹那、シム組変更(一般にリバルビングと呼ぶのでしょうか)の効果を体感しました。それまでと違い、フロントタイアが地面に引っ張られているような安心感があり、かなり荒れた路面でも安定して走れます。少し頑張って走りましたが、その信頼感が揺らぐことは有りませんでした。

 車両の持ち主の方はトミンや桶川をよく走るらしいので、かなり偏ったセットになっていましたが、その中でも、ほんの少し調整するだけで段違いのスタビリティーを得られるようになりました。サスペンションの内部に手を入れて、車両パッケージを整えれば驚くほど楽しいバイクが出来上がります。

 今回はフロントフォークのオーバーホールを含め税抜き11万円弱でした。

 

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