フロントフォークの大幅な改造
TRX850のフロントフォークを、カートリッジ型に変更する改造です。
最近流行の、左右で伸びと圧を分ける仕組みにします。このフォークの発展には、いくつかの理由があると推測していますが、先ずは安価に作れる事が重要だと思います。
フォーク下端に調整ダイアルを必要としないので、型や通路を簡素に製造できるからです。その次にカートリッジ内部の部品点数を、大幅に減らせる点も着目しています。
この左右独立した減衰を持つ仕組みを活用すれば、もともと伸び調整しかないフォークはもちろん、調整機構を一切持たないフォークを、「伸び圧調整可能」にできるようになりますので、フロントフォークの世界が大幅に広がります。
問題点は、高荷重や減衰やスプリングレートが高い場合など、フォークエンドの結合剛性が低いと、明らかな違和感を感じます。最近では筑波選手権などでBMWのS1000RR、CBR600RRにこの左右別減衰の発展系を使用して頂いていますし、全日本選手権などでも使用例は多数ありますが、問題は見当たりませんので今後は積極的に推奨していくつもりです。