挑戦
このところ手掛けているCB1100EXですが、お客様の要望である街乗りでのしなやかな乗り味を求め、今日は出かけてきました。
前回の試乗は首都高で速度域が高く、街乗りの評価とはならないため本日はなるべく高速を乗らないよう心がけました。
柏から所沢までは常磐道、外環、関越の所沢まで行き、そこからは全て下道です。高速に乗る前に会社から自宅までいつもの通勤路を走り、簡単なリセットを行い方個性を出し、所沢を降りた後もチョコチョコ変更し、ホンダドリーム 所沢店に到着です。
サービスと営業の従業員さん計四人が試乗をして下さいました。異口同音に、乗り心地が良い、バイクが軽い、疲れないとの評価をいただけました。皆さん普段から接しているCBなので評価対象としてスタンダード車両も知っている上での発言です。
取り回しの段階で軽く感じるのには、訳があります。人が乗らない状態(空車1G)でサイドスタンドからバイクを直立させると、純正と違いこの車両はサスペンションが幾分か沈みます。これにより重心が下がるため重いものが下に移動し軽く感じさせます。
CB1100RS(17インチホイール)の試乗車があり、それを同様に起こしてみましたが、その重さに驚きました。
乗った時の軽さはどの様に演出するかといえば、動力性能とサスペンションの動きで作ります。トルクのある車両は重量があっても軽く前に進められます。曲がる、止まるに関してはサスペンションを適度に動かすと「スパッ」や「フワッ」など狙った方向性に軽くしたりシットリと、調整機構が多くついていればより緻密に演出可能です。
良い評価を頂き気分を良くしてホンダドリーム 狭山店へ到着しました。
ここでは3人の方に試乗してもらえました。数年ぶりにバイク業界へ復帰した方からは「よくわからないが軽くて乗り心地が良い、柔らかいと思って意地悪く強めのブレーキでも踏ん張る」、次の方は「もう少しフロントを低くして曲がりやすくしたい、ちょこっと硬くしてメリハリを出した方が好み」、最後のスタッフさんは「乗り心地が良い、軽い」とこちらのお店は色々な意見をもらえました。
狭山から柏まで一路16号をひた走り、低速での車両の動きをつぶさに観察して、最善のセットを模索しながら、かなり良いと思える仕上がりに到達する事が出来ました。しかし、試してみればもっと良くなりそうな気もします。スプリング交換、シム組の更なる組み替え、それらのセットアップ方法にタイア交換など。これで良しとせず、更なる挑戦する心構えが大切だと気持ちを引き締めました。
サスペンションセッティングの頂きに到達するには、まだ遠い道のりです。