「GAFAの決算書」決算書を少しでも身近に。

 最近、簿記3級の学習を進めていることもあり、少しは理解できた気がする書籍。それがこちらの「GAFAの決算書」です。

 ご存じの方も多いと思いますが、GAFAはアメリカのグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾンの略です。これら4社を日本のソニー、楽天、ヤフー、ラインと対比させその収益構造や貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー等を紹介しています。

 GAFAの4社が想像しているのとは違った部分にお金を使っている。と、私には感じられました。例えばアマゾンは研究開発費がとても大きい会社です。グーグルはM&Aに多額の資金を割いています。そのような事実を決算書から読み解けば、各社の未来もなんとなく想像できます。

 アップルはアイフォンを代表にハードウェア、物を販売する会社ですが、近年はサブスプリクションや課金などの安定したお金の流入構造を確立しつつ有るようです。グーグルとフェイスブックが売上の殆どを広告に頼っていますが、フェイスブックが想像以上に研究開発に資金を割いているようです。

 この本が零細起業で直接的に役立つとは思えませんが、知っているだけで世界の構造を理解する助けにはなりそうです。

 唯一気になったのは、決算書の読み方を解説する部分に「銀行は預金として集めたお金を、企業などに貸し出している」とする一文です。銀行が貸し出すお金は「信用創造」と呼ばれる無から有を生み出す行為です。だから信用により創造されるお金なのです。これを知らないと貨幣に対する誤解が生まれますし、「政府は税収を分配している」「税金で道路や橋が作られる」といったような誤った理解になります。

 政府は日銀を通して(硬貨はまた違った手順で)お金を生み出します。ですから税収がなくともお金を発行して使うことができます。

 話がそれましたが、まさに巨人というべきGAFAにマイクロソフトを加えたGAFAMですが、メタバースの普及によりその足元も安泰とは言えないのかもしれません。メターバスは調べて頂ければすぐに見つかります。攻殻機動隊やソードアート・オンラインの世界観を想像するのが手っ取り早いと思います。

 私もGAFAではなくメタバース関連の会社に株式投資をしようかしらん?などと考えるこの頃です。

 

 

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