尊敬に値する人はいる

 オーリンズを販売するラボ・カロッツェリアの2輪部門の責任者、小畠さんと言う方が居ます。

 その方と話すたびに、新たな知見を得ます。先日の町工場、桜井電機の桜井さんも同様ですが、色々な場所に尊敬できる人はいます。

 先日、バイク関連の本を見ていたら「価格破壊」の文字を見つけました。デフレが始まった20年位まえに流行した言葉ですが、未だに使う人がいるようです。この言葉に反して、私が言うとしたら「価格構築」です。価格破壊は腑分けするならば「同じ製品やサービスをより安価に」ではなく、「安い品を、悪いサービスで」提供しているに過ぎません。それは単に安い品物なだけです。

 当社は、「高い品物に、既存の技術やサービスを超える集合体としての価値を見出す」製品を販売したいと考えています。

 製品のアイデアを話すと「それはアジア圏で製造すれば、安く作れる」と方々から言われるのですが、そのような製品には興味がありません。私が買ってもらいたいのは、製品を作るにあたり「ロッドは自作して、アルミの削りはこれこれの理由でAさんに発注し、アルマイトはこういった理由でB社に発注し、内部の削りはCさんにお願いした」と言うように、なぜこうなったかを説明でき、どうしてその会社に部品発注をしたのかが明確になるような品です。安く作れるから図面だけ引いて外国に発注したような、哀しい品物は買ってもらいたくありません。

 そうなると、自ずとお客様を限定する幅の狭い業態になってしまうのですが、奥行きだけは行きどまりの無い、深い製品、サービスを提供できるように精進して参ります。

 写真は今年のオーリンズのカタログ見開きですが、とても良い写真だと思いました。いまのオーリンズはもっと大きい会社ですが、これが当社の目指す場所です。

 

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