ダンパー考察の続き

 ダンパーを考える場合、一番重要なのは車両の性格です。

 想像ですが、メーカーの方が車両を開発する場合、先ず

 車両の狙い(購買層)

 車体カテゴリー(車両重量)

 エンジン型式(トルクや馬力)

 タイアサイズ

 などを決めた上で、それに見合ったダンパーを取り付けるのだと思います。となれば上記の枠の中でしか、ダンパーは力を発揮できないのではないでしょうか。なぜなら、タイアや車体(エンジンを含め)が車の性格を作り、ダンパーはそれを補うものだからです。あるエンジニアの方は「荷重の移動量はパッケージングで決まり、荷重移動の時間を変えるのがセットアップ」だと示してくれました。これが事実ならば(僕自身もその通りだと思いますが)、パッケージング(車体)の微調整しかできないのです。ですが、二輪車はステムオフセット、スイングアーム長、ピボット位置、などパッケージングの領域を変化させる場合もあるので、四輪車と比べると大幅にパッケージを変更することで、車体特性をより好み(目指す方向)へ持っていけます。しかしそれは明確な目的、目標を持った人には有益ですが、見えていない人には悩みの種にもなります。