車高調整とレバー比の変化、思考方法

 巷間では「リンク関連の寸法を変更するとレバー比が変わる」と言われています。コネクティングロッドを変更してもダンパー長を変更してもレバー比は変わります。

 これは正しいことなのですが、車高を変えればワークスマシンでも市販車でも同様に変化します。ですが、レバー比の変化以上に車高の変化を重要視し、実際に体感も出来ます。レバー比を固定して車高を変化させる方法も皆無ではありませんが、誤差をどこに設定し、1mmか、2mm変えたらリンクを交換するのか?それは意味のある行為ではないと考えています。

 以前にZX-9Rの98年型、NSR250の88年型、など多くの車両を測定しました。それらを図面に落とし込み、ストロークによる変化を机上で確認しましたが、多くの事に気づくきっかけとなり、現在の考え方にも活きています。 

 レバー比変更により起こる変化を大局的に捉え、変わってもよい部分と、変えてはいけない箇所をよくよく考え、部品を製作しています。ですが、あくまで実践した上で、結論を出すようにしています。

 考え方には3つのPがあると言われています。フィロゾフィー(哲学)、パラダイム(模範)、ポリシー(思想)です。一番上層の思想は個人の意見、見解に近いので、主観的でありパラダイムチェンジで客観性を得られ、より本質が見えるのではないでしょうか。哲学は個々の車両ではなく、車両開発の根本に関わる考えかと思います。