またフロントフォーク祭り

 このところ、フロントフォークの入荷が増えてまいりました。

 当社のフロントフォークオーバーホールは安価ではありませんが、多く依頼を頂いているのは品質を買って頂いていると考えています。

 昨日も近所のお店からXJR400のフロントフォークのオーバーホールが入荷しました。オイルシールとダストシールの部品持ち込みでの作業でしたが、そのお陰で直ぐ作業に取りかかれ、今日には作業を終えました。
 XJR400のフロントフォークはごく一般的な構造で、部品点数も多くありませんが、部品の組み付け方によっては作動性を大きく損ないます。メーカー自身もそれ程の手間暇をかけ組むわけではないので、そこに「新車以上」の品質を付与する余地が生まれます。

 エンジンは部品点数が多く、締め付けトルクやほんの少しの気遣いにより回り方やフィーリングは大きく変わります。ダンパーの部品は頭の中で数えられる程度ですが、それでも組み付け手法による作動性の差は体感できます。
 中には体感できない方もいらっしゃいますが、要点を説明差し上げ簡単な試乗と訓練により、殆どの方はサスペンションへの理解が可能となります。

 先週末の筑波選手権で、56号車に乗る梶山選手はフロント周りに問題を抱えていました。
 監督との話し合いでフォークのオーバーホール、スプリングレートの変更を行いライダーの気分を一新しようとなり、プレミアムラインと呼ぶ最上級の裏メニューである「プレミアムライン・プラス」で作業を行いました。
 競技規則の厳しいCBRカップのレギュレーションを犯さない範囲で、手を出せる部分は徹底して組み直しを行い、そのフォークで前日練習と予選、決勝を走りきった梶山選手からは、これまでで一番フロント周りのフィーリングが良いと、高い評価を頂きました。

 ライダーは心理的な安心感があると、自身の持てる力を最大限に発揮してくれます。街乗りにおいても同様だと考えています。上質な作動性はライダーに豊富な情報を提供し、走る楽しさだけでなく、緊急回避や急制動においても転倒の可能性を下げられます。

 スタンダードラインと称したオーバーホールでは、プレミアムラインの美味しいところだけ、一番重要な部分は残しつつ作業を簡略化した、実は一番お得な品書き(メニュー)だと思っています。

 スタンダードライン、ハイライン、プレミアムラインどの選択肢でもお客様に満足頂けると思いますが、オーバーホールか迷っていらっしゃる方は、電話やメールで相談ください。

 

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