Z900RSのオーリンズリアショックオーバーホール

 最近はオーリンズの入荷が多くフロントフォーク、リアショック問わずに毎日作業しています。

 そのなかでZ900RSのリアショックを作業しました。

 このショックの特徴はリザーブタンクを持たず、シリンダー内にフリーピストンを持ち、オイルとガスを分ける事で、安定した性能を維持します。逆にフリーピストンがないとこのリアショックは成立しません。その理由は、ショックが水平に近いため、エマルジョンという気液混合だと減衰力発生部分に気体が混ざるからです。

 オーリンズのアルミシリンダーは他と比較しても、耐久性は高く数万Km走行しても表面処理が残っており、長持ちします。この処理が剥がれた場合は急速にアルミの摩耗が進むのと同時に、削れたカスがオイルを汚し、メンテナンスサイクルも極めて短くなりますので、交換となります。

 オイルはかなり消耗しており、泡が発生しています。オーバーホールでこれらは解消するため、乗り心地は極めて良くなります。具体的な体験談を示すと、泡が混ざり傷んだショックでは減衰力調整を弱め、柔らかくしても動きが雑で不快です。それに反してオーバーホール後では減衰力調整を強めても、動きが固まることなく「しなやかに硬い」とでも表現しますか、硬いのに動くような印象となります。

 ピストンも90年代後半から2000年代前半にかけて、レースで活躍した大径シムを使うタイプです。TTxが発売される前まで最前線で活躍した品であり、現在でも十分に通用する性能を有しています。

 以下は旧型との比較をAIで行った説明文です。

最初の写真(トップビュー)

  • 特徴:こちらのピストンは複数の矩形と正方形の穴が特徴です。これらの穴は油流を通すためのもので、ピストンがサスペンション内で上下する際に油の流れを制御する役割を担います。
  • 設計意図:矩形の穴は一般的に油の流れを制限し、ダンピング力を増やすために使われます。このような設計は、より高いダンピング力が求められる条件に適している可能性があります。

二番目の写真(サイドビュー)

  • 特徴:このピストンには、より複雑な形状の穴があります。中央の大きな円形の穴の周囲には、ペタル形状の切り込みがあります。
  • 設計意図:ペタル形状の穴は、ピストンが動く速度に応じて異なるダンピング特性を提供することができます。これは低速でのスムーズな動きと高速での堅牢なダンピングのバランスを取るためのものかもしれません。

比較

  • 穴の形状とサイズ:最初の写真のピストンは、より単純な矩形の穴を持っており、ダンピング特性はおそらく一定です。二番目の写真のピストンは、速度感応型の特性を持つ可能性があります。
  • ダンピング特性:最初の写真のピストンは、より一貫したダンピング力を提供するかもしれませんが、二番目の写真のピストンは、より複雑な力学を提供し、速度に応じてダンピング力が変化する可能性があります。
  • 応用分野:一貫したダンピングが求められる環境では最初のピストンが適しており、異なる速度で異なる応答が必要な場合は二番目のピストンが適しているかもしれません。

これらの比較は、見た目の設計から導き出された一般的な解釈です。実際のダンピング特性は、穴の数、形状、サイズだけでなく、使用される油の種類や粘度、そしてピストンが組み込まれるサスペンションシステム全体の設計によっても大きく左右されます。実際の適用性を評価するには、より詳細なテストデータや使用環境に関する情報が必要です。

 以上がAIによる分析でした。

 オーリンズのメンテナンスや、購入の相談は是非、弊社でどうぞ。

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